片付けが苦手、モノの定位置が決まらない、そのお悩みを解決!
片付けのモヤモヤにお答えします
私は普段、インスタグラムやブログなどで発信をしたり、一般のご家庭に伺って整理収納やインテリアのアドバイスをしています。
活動を通していろいろなご質問やお悩みをいただきます。みなさん悩みはそれぞれですが、共通するものも結構あります。
そこで「整理収納編」と「インテリア編」の2回に分けて、よく聞くお悩みのQ&Aをご紹介したいと思います。整理収納やお部屋づくりについてモヤモヤを感じていたら、まずはこのコラムを読んでみると、意外と解決の手立てが見つかるかもしれませんよ。
今回は整理収納編です。
Q.片付けが下手です。どうすればいいでしょうか。
皆さん「私は片付けられないんです。」と相談をくださいます。
ただ、そのほとんどの方が「整理」ができていないので片付かないのです。
以前こちらのコラムでも書かせていただいたように、先に「整理」と「収納」をしないと「片付け」は一向に終わりません。
整理:不必要なモノを取り除き、必要なモノだけにすること
収納:必要なモノを使いやすい状態にすること
片付け:使ったモノを元の位置に戻すこと
図のように、整理はピラミッドの土台部分。整理ができていないと崩れてしまうのは当たり前です。
整理をしてモノの定位置が決まったら、都度そこにモノを戻すだけです。とはいえ、この「片付け」も習慣化しなければもちろんリバウンドはします。
たとえば、こちらの写真はとあるお客様のキッチンコンロ下の写真です。
ビフォーはモノが重なって取り出しにくそうですね。つまり、整理と収納が足りていません。必要なものを使いやすい場所に納めたものがアフター。この状況を保てるようにすることが片付けです。
片付けるためにはまず「整理」と「収納」の考え方が必要であることがご理解いただけるかと思います。
Q. 定位置の決め方がわかりません
収納、つまり定位置を決める必要性はわかったけど、どこが適正なのかわからない。という方も多いです。
キッチンの引き出しからガムテープや工具が出てきたり、おむつやお尻拭きがあっちにもこっちにもストックされている状況をよく見かけます。
どこに収納すればわからない! という時は、まず行動動線を基準に考えます。
簡単な例でいえば、ハサミはどこで使うことが多いですか?
- キッチン→キッチンの引き出しに
- ダイニングテーブル→ダイニング近くの棚へ
- 子供スペース→子供の文具入れの場所へ
など、使う場所の近くに置きましょう。ちなみにモノはそれぞれ1つしか持たなくて良いとも言いますが、ハサミのようにあちこちで使うのであれば、このようにハサミが3本あっても問題ありません。
またキッチンだと、シンク下には水周りで使うモノ(ザル・ボウル・鍋・布巾・スポンジ・洗剤)、コンロ下にはコンロ周りで使うモノ(フライパン・圧力鍋・揚げ物鍋など)というように、使う場所に収めることが鉄則。
行動動線のゴールデンゾーン
行動動線は上下のゾーンも気にしてください。
真っ直ぐ立って目線の少し上から、腰より少し下あたりが「ゴールデンゾーン」と言われていて、その場所によく使う1軍のモノを収納するとストレスフリーで家事ができます。
ちなみに、ゴールデンゾーンは身長から割り出されます。家族(特に子ども)によってゴールデンゾーンは違うので注意しましょう。
Q.モノの仕分け方がわかりません
整理収納サービスでお伺いする際に、この「モノを仕分ける」作業は時間がかかります。
次の方法を意識してみるといいかと思います。
まず、全部モノを出します。
つぎに1点1点、以下の基準でモノを仕分けます。
「使うもの」を使用頻度に沿って定位置を決めて収納していきます。「思い出」はゴールデンゾーンではないクローゼットの高い位置などへ。
下段が処分対象です。「捨てるもの」はさらに、すぐ捨てるモノ・粗大ゴミに出すモノに分け、「あげる・売るモノ」とあわせて、できるだけ早く家の中から出せるように準備します。
Q.家族が片付けてくれません、モノを増やします
この相談をしてくださるのは、9割以上が女性。自分1人で抱えて込んでしまっている方も。
この場合は「まずご自身が整理収納を理解し、自分が使う場所からやってみませんか?」とお伝えします。自分が使う場所は、なぜそのモノを持っているのか、なぜそこに収納しているのかをすでに理解しているので、スピーディーに整理収納をすることが可能です。
慣れてきたら、ご家族の場所の収納をご家族と一緒に行ってほしいと思います(ちなみに勝手に家族のモノを捨てるのはNGです)。
それには理由があります。
ご依頼主ご自身がスッキリして気分が上がる
↓
家族にも派生して、気分が上がる
↓
いつの間にか家族も片付けができるようになる
という流れができるからです。
実際に、整理収納サービスで伺った場合は、作業時に少しだけご主人やお子さまのモノがあれば、先程の行動動線に沿って良い場所へ配置して帰ります。
すると、ご帰宅されたご家族から「あれ! 使いやすくなった!」と反応をいただきます。そしてそれをキープしたいから、ときれいにし始めた! というお声もよく聞きます。
信じられないかもしれませんが、「ママあれどこ?」と聞かれなくなりますよ。